山東直砥の生涯を伝える著書出版(12月22日)
山東直砥(旧名・一郎)は明治期に活躍した教育者、実業家で、幕末から明治初期にかけて箱館(現函館)を訪れた人物です。山東は樺太を探検した岡本監輔、堀基らと意気投合し、慶応3年には坂本龍馬とも会見しています。土佐藩船夕顔丸において龍馬が「船中八策」を示した際にも居合わせ、その際、海援隊士で後の外務大臣・陸奥宗光とも出会っていたといいます。
自民党参議院議員の山東昭子氏は曾孫にあたり、明治の政財界人とも親交を持った人物ながら、戦災によって山東自身の資料が焼失するなどしたため、今までその名前はあまり知られることがありませんでしたが、著者の中井けやき氏が資料を丹念に調げてその生涯をまとめ、このたび2冊の本にまとめて上梓されました。
ちなみに、今年第50回目を迎える「箱館五稜郭祭」維新行列・音楽パレードにおいて、市内の大学生のご協力のもと、当館からは「高松太郎隊」として、龍馬と深い縁を持つ高松太郎(龍馬の甥、後に龍馬の養子となる)、岡本監輔、山東一郎役の3名が出場しています。
①『明治の一郎 山東直砥』(489ページ、2500円・税別)と、そのダイジェスト版②『明治を駆け抜けた紀州人 山東直砥』(1300円・税別)、お問い合わせは、出版元の百年書房(03-6666-9594)まで。
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