記念館日記(3月21日 春分の日)
今日は「春分の日」。法律上では「自然をたたえ、生物をいつくしむ」ことを趣旨とした国民の祝日です。
仏教では「彼岸会」あるいは単に「お彼岸」とも呼ばれ、先祖供養の行事として法要や墓参が行われてきました。
宮中祭祀としては、明治11年(1878)以降、それまでの歴代天皇や主たる皇族の忌日を春と秋のお彼岸に合わせて奉祀する皇霊祭(大祭)として継続されてきました。今日は春季皇霊祭、そして秋のお彼岸は秋季皇霊祭として斎行されます。日本人は古来より、畏敬の念や感謝の心を持って自然と共生してきました。
また、聖徳太子以降、日本は神仏習合の国として和の精神や先祖への感謝の心を大切にしてきました。神仏やご先祖様、そして自然の恵みへの感謝の心を忘れず、歴代天皇のご遺徳を偲びつつ、春分の日を共にお祝い致しましょう。
ちなみに、入口の上に掲げられている「自然堂」(じねんどう)の看板は、龍馬が慶応3年(1867)2月、妻のお龍と共に下関を訪れ、伊藤助太夫邸で借り受けた一室の名前「自然堂」に由来します。