坂本龍馬記念館活動報告 2008年
7月23日〜8月31日までの期間、京都国立博物館において開催された特集陳列「坂本龍馬」において、
当会所蔵の龍馬直筆書簡2通が出品・展示されました。
展示会に先立ち、姪・春猪(はるい)宛て書簡の記事が読売新聞紙上にも取り上げられ、本邦初公開ということもあって、
全国的に大変注目を浴びました。
乙女宛て書簡は、若き龍馬が剣術修行に励んだ北辰一刀流京橋桶町道場の師範・千葉定吉の長女・佐那(さな)
を絶賛する内容。婚約者だったという彼女に対する赤裸々な胸中を伺い知ることができます。
春猪宛て書簡は、龍馬が妹のようにかわいがったという彼女をからかいながらもその将来を思いやる、龍馬の優しさがに
じみ出た手紙で、慶応3年1月20日のものであるというのがこれまでの定説でしたが、この展示を担当された学芸課・
考古室長の宮川禎一氏による慶応二2年説も新たに唱えられ、最近何かと話題の書簡です。
宮川氏によると、期間中の入場者数は約4万5千人で、そのうち龍馬展を目当てに来られた方は、推定で約3万人位ではないかとのこと。
多くの人々が熱心に見学され、担当者として幸せだったと語っておられました。
北海道での展示・公開を目指し、記念館の一日も早いオープンが望まれます。
推定文久三年八月十四日、姉・乙女宛て書簡の展示のようす。 |
推定慶応2年1月20日、姪・春猪宛て書簡(左端)の展示のようす。ちなみに右端は龍馬暗殺時の血痕が残る『梅椿図』の掛軸。(※写真提供・京都国立博物館)